初めて山登り・登山をする時に気を付ける事

2020年9月20日

山の環境は地上とは違います。道は舗装されていませんし、急に気候が変わることもあります。このため、山登りの時に装備が整っていないと命に関わる場合さえあります。安全で快適な山登りをするためには必要な物が揃っているか登山に行く前にチェックしましょう。

下蒜山の稜線

最低限必要な物

  • レインウェア
  • ザック(リュック)
  • 登山靴(トレッキングシューズ)
  • ヘッドライト(ヘッドランプ)
  • 水分
  • 行動食
  • 地図
  • 防寒着
  • 帽子

レインウェア

レインウェアは必ず持って行くべき装備です。初心者であれば終日晴れ予報の日だから雨具なんて必要ないと思う方もいるかもしれません。登山では雨が降った際に使用するのはもちろんですが、それだけでなく風が強い時の防風・防寒着として使うことが多いのです。山の上では平地の間隔と違って風が強く冷たいものです。そのため天候に関わらずレインウェアは携行するようにしましょう

雨に対しては傘では対応できないのか?と考えるかもしれません。山の麓の林間部を歩くだけであれば確かに傘でも問題ないのですが、山の上は風が強く吹いていて傘が役に立たなかったり、また傘が飛ばされたり、傘にバランスを崩されたりして脅威になったりもします。防寒の意味も含めて、山の上に行くのであれば傘ではなくレインウェアになります。

山のレインウェアとして有名なのがGORE-TEX®(ゴアテックスと読みます)。雨は通さないのに湿気は通してくれるという優れもの。昔ビニール合羽を着て着心地が悪かった経験はありませんか?ゴアテックスの場合湿気を通してくれるので不快さを軽減してくれます。低山でゴアテックスが必要かと言うとオーバースペックですので、森林限界(2000~2500m程度)を超えるような山に行くようになったらゴアテックスのレインウェアを購入する検討をするのがおすすめです。

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ザック(リュック)

山登りの装備の中でザック(リュック)も必需品です。初心者の中には街で使っている肩掛けバックや手持ちバッグではダメなのかと考える人もいるかもしれません。ザック(リュック)でなければならない理由は両手を空ける必要があるからです。山ではアスファルトのように平坦ではないのでいつも転倒リスクがあります。山によっては岩場や鎖場など手を使って登らなければならない箇所もありますから、両手が空いていないと危険です。登山用のザックであれば、しっかり体型に合ったザックになっていると長時間無理なく背負い続けることができます。

登山用のザックの場合は長時間歩いても、肩や、腰に負担が少なくなるタイプのものが多いです。

登山靴(トレッキングシューズ)

靴もレインウェアやザックと並んで必要な装備です。初心者は普段靴と登山靴は何が違うのか?疑問かと思います。登山靴の特徴は靴底が滑りにくい素材でできており、溝も深いこと、また靴底が固いためにしっかりと地面を蹴り出すことができる点がありますまた足首までホールドすることで足とのフィット感を高めしっかりと紐を結ぶことで長時間の歩行でも靴擦れを防止してくれます。それに対して普段靴はソールの溝や素材がそもそもグリップするような形になっていないため滑りやすく、また足首まで靴紐がないことにより足の裏の摩擦だけで身体を支えるような状況になってしまうため足裏の靴擦れも起こりやすく長時間の歩行で足が痛くなってしまいます。

登山靴だけでなく、靴下も非常に大切です。普段履きなれている靴であっても長時間歩行すると足が痛くなることがあると思います。これは靴と足に隙間があることが原因です。靴の形状が足と合っていない理由だけでなく、実際にはしっかりと靴紐を絞められていないことや十分な厚みのある靴下を履いていないことも多い為、靴だけに着目するのではなく厚みが十分にある靴下も大切です。

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ヘッドライト(ヘッドランプ)

初心者の中にはヘッドライトは日中しか行動しない日帰り登山だから必要ないだろうと思ってしまうことはあると思います。確かに登山中に毎回使う物ではないかもしれません。しかしながら日帰り登山でも思わぬアクシデントが起きて下山が遅れる可能性があります。山道には照明はありませんから、暗い中で平坦ではない場所を歩くことは想像する以上に大変です。アクシデントが起こったとしてもヘッドライトを使って行動ができる状況を作ることは登山のマナーです。今のヘッドライトは非常に小さいためザックの収納に入れておく程度でかさばらないため、必ず携行するようにしましょう。但し、電池切れになっていないかどうか、準備の段階で点灯確認は忘れずに!

予備の電池を持っていっておく事をお勧めします。電池切れかどうかチェック時は大丈夫でも、いざ使う時1時間、2時間使う場合が想定される為、予備電池も携行するようにしましょう。

初心者と言えども山登りには最低限としてレインウェア・ザック・登山靴・ヘッドライトは持って行くようにしましょう。これらは山登りのマナーと言える物です。

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水分

山には川が流れていますが、見た目が綺麗だからと言ってそれを飲むことはあまりしません(遭難時は別ですが)。そのまま飲むことで動物の菌が含まれている可能性があるためです。飲料用として水分は持参していきましょう。行程や途中の山小屋・水場によっても変わりますが日帰りの登山でも最低限1㍑以上は持って行くべきだと考えます。

行動食

山登り・登山ではお昼になったからお弁当を食べるという感じよりもむしろ、休憩都度に少しずつ食べながら栄養補給することが多いです(決してお弁当を持ってい行ってはいけないわけではありません)。行動食にはこのような物でないとダメ!ということはありません。パン・おにぎり・せんべい・お菓子・飴などなど食べたいものを持って行けば良いです。コツとしては、5分、10分の休憩で口にしたいので食べ物が小分けにされていると良いでしょう。夏場はチョコレートが溶けてしまって避けた方が良いのと、雪山ではおにぎりが固まってしまって食べにくいということはあります。

地図

自分の行く場所がどのくらいの距離を歩いてどのくらいのコースタイムになっているかをおおよそ掴んでおきましょう。ただし、携帯のアプリの地図の場合は事前に地図を読み込んでおかないといけない場合もあるので、地図アプリであっても事前にチェックをしましょう。

おススメの携帯アプリはYAMAPというアプリが良いです。

防寒着

1000m標高が上がると気温はおよそ6℃ほど下がると言われています。また山では風が強く吹く場所やタイミングがあり、その際に身体が冷えてしまうことがあるので例えばフリースや薄手のダウンジャケットなど防寒着を一つ持っていくようにしましょうちなみに街で着るようなモコモコとしたダウンは嵩張るからNGです。あとレインウェアもウインドブレーカーとして活用することができます。でも防寒着はレインウェアだけでは予想外の寒さに対応できないので、必ずちょっとした防寒着を準備しましょう。

鳥取県にある大山では5月でも山頂は4度ぐらいです。なので風を防げるもの、体温を逃がさない防寒着をお勧めします。

帽子

意外になりやすい日射病。長時間外の環境にさらされ、状況によっては日が強く当たる時も出てくるかと思います。日差しを遮るある程度つばの大きな帽子を持って行くと良いです。

最後に・・・

登山・山登りは標高の高さや、低さに関係なく、天候に左右される事が多いです。

僕が登る山は2000m級までいかない1700mぐらいの山ばかり登っていますが、天候はものの10分20分で変わります。雨が降って来たと思ってレインウェアを着ても、着るころには晴れていたりします。

だからといって、持っていかないということはまずありえません。山頂に到着すれば気温が麓よりも10度低く、風は冷たいので体温は一瞬で奪われます。

どんなに低い山でも、想定外の事態を考えて、最低限の装備は揃える事をオススメします。